#182. 武蔵野稲荷神社

11月3日文化の日。晴天。絶好の自転車ポタリング日和。西武池袋線・椎名町駅の立ち食い蕎麦「南天 本店」で名物・肉そばの朝食を済ませ、江古田の武蔵野稲荷神社。
随神門の前の駐車場に駐輪しようとしたら、参道の脇にとめるようにと、神職の方に言われ参道脇に。この神社の駐車場ではなかったらしい。さほど広くもない境内で、由緒によれば建築物も比較的新しいが、しっかりと手入れされている。樹木・植木類も活き活きとしていて壮麗さを感じる。随身門には天神縁起をモチーフにしたと思われる彫刻、手水は大黒様の石像でユニークな造り。菅原道真公は本殿に祀られる。
30年近く前の学生時代、江古田駅には散髪や買い物、飲食で時々立ち寄っていたが、こんな落ち着いた場所があることには知らなかった。

祭神

宇迦之御魂神、月日十天上大神、菅原道真公(弥栄天神)を祀る。

由緒

鎮座の年代は不詳。現在、本殿の建っている小高い塚は、瓢箪塚あるいは割塚(後が二個に割れているところから)とも言われた(明治初年の地図による)。また文明9年(1477)、江古田・沼袋の戦で太田道灌によって滅ぼされた豊島軍の死者を葬った豊島氏の塚との言い伝えもある。古い塚であることは確かで、その守りとして稲荷が祀られたと考えられる。塚には白狐が十数匹も棲んでいたので白狐塚とも言った。ある時死んだ子狐を埋めて供養し幼児がよく育つようにと祈ったのが子守塚だと言う。
明治、大正から昭和と、商家、歌舞伎役者、馬主、事業家等の信仰を集め、平成となった現在でも除災招福、病気平癒、商売繁昌の祈願が多い。弥栄天神は京都北野天満宮より勧請されたものである。
境内建造物は、大正7年(1918)建築の際儀殿を除いて、昭和50年から5ヶ年計画で、本殿、拝殿、鳥居、随神門と新築整備されたものである。その際、塚の後の割れている所は、本殿整備のため埋め戻された。手水舎は大黒が臼造りをしている珍しい作品である。
参道はサクラ、イチョウなどの落葉樹がトンネルのように茂り、春は花、秋は紅葉で彩られる。
なお、昔は「三の稲荷」とも言って、三の日の縁日が大変な人出で賑わったが、今は行われていない。(『練馬の神社』より)

所在地:東京都練馬区栄町10-1