#106. 北野神社(足立区西新井)

加賀から西に向かい、尾久橋通りを越えて西新井。日照りに苦しむ住民が、土中から見つけた菅公の像を祀り、雨乞いをしたところ大雨が降ったという伝説のある神社。菅原道真が讃岐の国司であった仁和4年(888年)に大旱魃があり、道真が、七日七晩祈願したところ雨に恵まれたという伝説が長い時間を経て、東国にも伝わり、この伝説に変異したのか、あるいは、雷とともに雨が降り、雷を司る神は火雷神、すなわち天神ということから生まれた伝説か。こんな妄想が楽しい。
境内・社殿は綺麗に整備され、「文化四年」(1807年)と刻まれた手水鉢は花が飾られている。

別称

西新井北野神社・西新井天満宮

由緒

「西新井天満宮」とも呼ばれ、祭神は菅原道真。創建については、元和年間(1615〜24)に日照りで苦しんでいた村で用水を引こうとして溝を掘っていると、土中から道真公の像が発見され、この像を北野神社に祀り、雨乞いを行うと大雨が降り、田一面が水で満たされたという伝説が残されています。現在は、かつての西新井村のズシ「高道」の人びとによって維持・管理されています。
(引用『ブックレット足立風土記西新井』)

所在地:東京都足立区西新井5-26-1