#19. 北野神社(水稲荷神社境内)

鶴巻町から新目白通りを都電沿線沿いに走り、西早稲田の水稲荷神社に。清水徳川家の下屋敷で、湧き水がお茶に適していたことから「甘水園(かんせんえん)」と名付けられた公園に隣接する神社。この一帯はまさに「都会のオアシス」かも。菅原道真公は、本殿裏に並ぶ末社の一つ、北野神社に祀られている。末社の裏からは戸塚の街並みが木々の間から広がる。この神社は、後に早稲田大学となる東京専門学校を設立した大隈重信が日々拝礼していたとのこと。

別称

「高田天神」

由緒

藤原秀郷が天慶4年(941)、冨塚(現在の早稲田大学九号館のあたり)に稲荷大神を勧請したことを創祀とする。当初は冨塚稲荷・将軍稲荷と呼ばれていた。
元禄15年(1702)境内の大椋の下から霊水が湧きだし、眼病に霊験ありとして評判となった。また「我を信仰するものには火難を免れしむべし」との神託があったことから「水稲荷」と称されるようになり、特に消防・水商売関係の人から信仰を集めた。
天明8年(1788)「江戸の水稲荷」を称する老翁が現れた。京都御所の大火に際して功績があったことを認められ、「関東稲荷総領職」を賜ったという。
昭和38年(1963)早稲田大学と土地交換を行い、甘泉園(旧・清水徳川家の下屋敷)の現社地に遷座した。

水稲荷神社境内末社の北野神社は牛込天神町からの遷座とされているが、遷座した天神が、大友義延によるものか、大橋龍慶によるものかは不詳。

所在地:東京都新宿区西早稲田3-5-43

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