姪の浜の小さな天満宮参拝のあと、路地を西に歩く。目指すは水町天満宮。海と川が近いせいか、炎天下を歩きていても少しばかり涼しさを感じる。程なくして目的地に到達。建築資材や工具を積み込んだライトバンが停まっていて、運転手が昼食を取っている。お昼時か。
境内は整備が行き届いていて、社殿も小さいながら風格を感じる。注連柱の柱頭にある梅鉢紋が力強く印象的。向かいには水町集会所。地域の人に大切にされているのだろう。
由緒
此処 水町天満宮は福岡城内に祭祀してあった大宰府天満宮の分霊を明治十五年十月(今を去る百十二年前)福岡城解体の折、町民協議して当地に移築されたものと伝えられています。
御神体は学問の神様菅原道真公をお祀してあり、町内の氏神様また学問の神様として参詣する人も多く、五十年位前迄は毎年一月七日の夜には鬼すべ行事が行われ、網屋町(今の姪の浜三丁目)の海岸迄お汐井取りに行っていました。大勢の人が鬼を中心に競い合い、狭い路地を廻るので仲々難しく、姪の浜の名物行事の一つに数えられており夜店も出て賑やかでした。ここ数年はこの行事も廃れています。
永い年月の間に社殿も古くなり昨年の長雨と台風のため神殿の屋根瓦が落ち、ビニールでおおい雨露を凌いでおりました。このたび図らずも地元有志の方々の発議に依り、町内会とも相携えて新築することにご賛同を得、完成の運びと相成りました。茲にその由来を記し感謝の意を捧げます。
(境内掲示より)




















所在地:福岡県福岡市西区姪の浜6-8-3