#126. 天神社(西東京市)

大泉天神祭礼の屋台の誘惑を振り切り、近くのコンビニでひと休み。もう少し先まで行ってみようと調べると、自転車で10分程度のところに、天神社。所在は西東京市。自宅から自転車で23区外に出るのは初。
大泉天神同様、この天神社もまた、三十番神信仰が、明治初頭の神仏分離政策を経て、境内の摂社に祀られていた菅原道真公を主祭神に祀るに到った神社。明治28年の奉納、参道両脇の狛犬、石灯籠とこれらの台座が石工の匠と氏子中の当社への想いを感じさせる。

由緒

天神社の前身は、天正期(1573-1591)の初めと推定される創建の時代から、江戸時代終りの慶応4年(1868)まで、日蓮宗の法華神道にもとづく三十番神として、下保谷村の鎮守社に祀られていました。これが天神社に代った由来は、維新政府が明治元年(1868)神仏分離令に次いで発令した「法華三十番神禁止」によるものです。
三十番神は日本の神祇の中から善神三十座を選んで、その神々が一か月三十日間番代りに日蓮宗の信徒を守護するという信仰思想に依っていますが、この三十番神が村鎮守であった享和元年(1801)から、鎮守境内に番神に近縁の摂社として、菅原道真石像を神体とする天神社が祀られていました(現、境内西旧社殿)。道真が番神の摂社として祀られていたのは、善神三十座中に天満天神=菅原道真が配列されていた由緒によるものです。この由緒を幸いとして、禁止令にあった氏子は、ただちに菅原道真石像を本殿に移し、三十番神の社号を天神社に改めました。
(西東京市教育委員会による「菅原道真石像」についての境内掲示より)

所在地:東京都西東京市北町6-7

外部リソース