#34. 高正天満宮(千住氷川神社境内)

常磐線沿いに北千住駅を抜けて、目指すは、再び「氷川神社」。
氷川神社は素戔嗚尊を主祭神とする氷川信仰の神社。水という自然の恵みをもたらしながらも、時として氾濫を起こす川の本支流域に多い。「荒川」の後背地の北千住にこの氷川神社が、多いのもうなづける。全国的に多いと東京に住んでいると思いがちな氷川神社も、関東を中心におおよそ1,000社。12,000社とも言われる天満天神社の比ではない。

目的の高正天満宮は、本殿左側の境内社。境内には由緒を示す石碑もある。

由緒

元禄四年(1692年)に長円寺境内に創建。この神社の本地仏は行者が境内に置き去りにした魚籃観音。のちに社を建て氷川に祀ったと言われる。本殿は明治十六年の建築。

高正天満宮

千住4丁目の名主高梨信平は地域の子供たちに読み書きなどを教えていた。縁故を頼って屋敷内に住むことになった正木昌房に、老齢の信平は子弟教育を託し、代々信奉していた菅原道真の像を譲った。正木氏はそれよりこの像を家神として祀り、子弟教育を家業とするようになった。
昌房の孫、正木建はこの菅原道真像を個人で祀るより、氏神社内で祀ることを思い立ち、高梨氏と正木氏とに関わるこの神を高正天満宮と号することにしたという。(足立区教育委員会による「高正天満宮由緒碑」の説明より)

所在地:東京都足立区千住4-31-2

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