#62. 白峯天神(白峯神宮境内)

上御霊神社から烏丸通りに出て、室町通から白峯神宮。裏手から向かうことになる。境内に入るとなにかポップな空気。日本三大怨霊のひとつとされる崇徳天皇を慰霊した神社とはすぐに思えない。ポップな空気を作り出している理由は、奉納御神燈に書かれたカタカナチーム名、拝殿に並べられた奉納ボール、舞殿に下げられた日本サッカー代表応援の垂れ幕。明治国家安寧のための創建だが、その由緒はあまり振り返られず、「スポーツの守護」というまり精大明神に由来する御利益ばかりが強調されている。
精大明神、柊大明神、今宮大神、糸元大明神とともに、白峯天神が境内の地主社に祀られ、この白峯天神が菅原道真公と考えられる。白峯天神を祀る地主社もまた、サッカー日本サッカー代表の応援の垂れ幕が下げられ、奉納ボールで埋め尽くされている。

由緒

白峯神宮

当神宮は、祟徳天皇及び淳仁天皇を祀る。
明治天皇は父孝明天皇の遺志を継ぎ、保元の乱により讃岐国(香川県)へ配流になった祟徳天皇の慰霊のため、明治元年(一八六八)讃岐の白峯陵より神霊を迎えて、創建された。
次いで明治六年(一八六八)には奈良時代に僧道鏡と恵美押勝の争いにより、淡路島に配流の淳仁天皇の神霊を迎えて合祀された。
この地は、蹴鞠・和歌の宗家飛鳥井家の邸宅跡で、同家の守護神「まり精大明神」が祀られ球技愛好者に崇敬されている。他に「伴緒社」「潜龍社」などの境内社があり、「おがたまの木」は京都市の天然記念物に指定されている。(京都市による境内掲示より)

白峯天神

飛鳥井家の邸内社だったものが、地主社と呼ばれ、白峯天神はこの社にまつられていることから、白峯神宮創建後の配祀ではなく、飛鳥井家の邸内社だった時期に天神が祀られていたと考えられる。「白峯天神」の祭神は、御利益が「学業成就」とされていることから菅原道真公と考えられる。

所在地:京都府京都市 上京区今出川堀川東入飛鳥井261

外部リソース