#81. 天道天満宮(天道神社境内)

火尊天満宮から綾小路通を西に、堀川通を越えて、仏光寺通を西に走り、天道神社。794年、桓武天皇の平安京遷都の際に、長岡京に祀られていた天道宮を三条坊院東洞院(中京区、東洞院御池上る付近)に勧請し、当時は一町(109m)四方に広がり、境内は四季折々の風光明媚の地、荘厳な宮が建てられていたという由緒から、菅原道真公もこの神社のことは知っていて、この地に遷座する前の地で参拝もしたのかもしれない。天道天満宮は本殿の左側。小さい祠だが、鮮やかな朱色が強く印象に残る。

由緒

天道神社

伊勢神宮の天照大神を主神とし、八幡大神と春日大神を左右に三柱の神々を祀る。
天道宮と呼ばれ、山城の国の長岡の地(現在の京都府長岡京市)に鎮座したが、延暦十三年(七九四)の平安遷都とともに、三条坊門東洞院(現在の東洞院御池上る付近)に勧請された。
平安京に勧請された当時は、皇族をはじめ京の人々が常々集まり、荘厳な宮であったが、度々の兵火により焼失した。
天正二年(一五七四)に、織田信長により現在の地を授けられ再興したが、天明八年(一七八八)の大火で再び焼失し、その後は数度修繕されて現在に至る。
境内には、市杵島比売命(弁財天)厳島社をはじめ、洛陽二十五社天満宮、約束稲荷神社、八坂社を祀る。また、明治天皇の皇后昭憲皇太后の御胞衣(胎盤)塚があり、これは一条家に誕生された皇后の栄華祈願のため、父君がこの地に御胞衣を埋納したところ、十九歳のとき皇后宣下を受けられたと伝えられる。
毎年十一月三日には例祭(神幸祭)が行われるほか、五月十七日には、長い竿の先に季節の花を三方向に結び高く揚げる、天道花神事が行われる。
(京都市による駒札より)

天道天満宮

不詳

所在地:京都府京都市下京区仏光寺通猪熊西北角615

外部リソース

Additions

『都名所図会』天道社

天道社 (てんどうのやしろ)  は五条坊門猪熊の角にあり。祭る所日月の神なり。